身近な仕事であることから世代を問わず人気のコンビニバイトですが「危ない」という声もよく聞きます。危ないと聞くとちょっと不安になりますよね。普通に買い物もできますし、コンビニに買い物を行っても危ないような感じはないでしょう。
しかし一体なぜ、コンビニバイトは危ないのでしょうか?とても気になる人は多いと思います。そこでコンビニバイトが危ないといわれる理由や本当に危ないのかどうか、あらためて振り返りたいコンビニ夜勤の魅力など、気になるポイントをまとめて解説します。
コンビニバイトが危ないと言われる理由
早速ですが、コンビニバイトはなぜ危ないといわれるのでしょうか?そこには、大きく5つの理由が存在します。お客さんという立場ではあまり関係ないかもしれませんが、従業員という立場では危ない、という可能性もあるということです。
コンビニ強盗のリスク
コンビニバイトが危険と言われている一番の理由はコンビニ強盗のリスクです。テレビやネット記事で時折話題になるように、コンビニには強盗が入ることもあります。これにより「バイトをしている時に巻き込まれたらどうしよう」と想像する方も多いようです。
確かに、コンビニバイト中に強盗が入れば大変危険です。しかし実は、コンビニ強盗の件数はここ10年ほどで急激に減っています。2021年8月に警視庁が公表した資料によると、2011~2020年までのコンビニ強盗の認知件数と検挙件数は以下の通りです。
コンビニ強盗の認知件数と検挙件数
年度 | 2012 | 2013 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
認知 | 627 | 590 | 607 | 341 | 384 | 245 | 245 | 167 | 122 |
検挙 | 418 | 385 | 430 | 316 | 300 | 192 | 221 | 145 | 121 |
2012年には627件が発生していた(認知されていた)コンビニ強盗ですが、2020年には122件と約1/5以下にまで減少しています。しかも驚くべきことに、2020年には1件のみを除いてすべて検挙に成功しています。これは、警察の努力はもちろん、防犯カメラの設置や自動レジの導入により、強盗の完遂が難しくなったためです。
一昔前に比べると、コンビニバイトが強盗に巻き込まれるリスクは激減しています。2022年の6月現在では、日本全国に約5万8千件店のコンビニがあると言われています。よって、2020年のデータからコンビニ強盗に遭う確率を計算すれば0.210%となり、気にしなくても良いレベルでしょう。
またコンビニ強盗は深夜に多いので、深夜の時間帯以外の時間帯ではコンビニ強盗のリスクもかなり下がります。よって昼間などはコンビニ強盗に遭うリスクというのはほとんどない、と思っておいていいでしょう。
酔っ払いが危険
コンビニバイトにとって、コンビニ強盗よりも身近な脅威となるのか酔っ払いに絡まれることです。泥酔した客がコンビニに現れ、店員に支離滅裂な難癖をつける。これは残念ながら事実で確かに危険も伴います。酔っ払いに理屈は通用しませんから、相手の出方次第で危ない目に遭うこともあるでしょう。
ただし対策として店舗にもよるものの、防犯用のカラーボールや警察への通報装置は用意されています。また、ワンオペでさえなければ、店員同士で協力しながら対処もできます。もちろんコンビニの立地条件にもかなり影響されます。例えば居酒屋などが多い繁華街と田舎のコンビニでは状況も違ってくるでしょう。
よって酔っ払いに絡まれるケースは立地などによって大きく異なりますが、田舎のコンビニでもアルコールを購入して外で飲んで酔っ払って店内に入ってくる、というようなことも考えられますが、そこまで気にするレベルではありません。
ヤンキーや暴走族がたまるリスク
特に深夜のシフトの場合は、コンビニの前にヤンキーや暴走族がたまり危険なこともあります。これも残念ながら事実です。柄の悪い人間がコンビニ前に集っている姿を、見たことのある方も多いのではないでしょうか?改造車や族車など駐車場で見かけたことがある方もいると思います。
店舗にもよりますが、近隣にほかに集まるスポットのないコンビニは、夜になると誘蛾灯に誘われる虫のようにヤンキーがゾロゾロと集結してきます。実際に店員が危害を加えられる例は少ないものの、2022年4月には福岡県のコンビニで実際にトラブルがありました。
暴走行為を見に来ていた女子高生が、コンビニスタッフに「殺すぞ」などと暴言を吐き強要未遂の疑いで逮捕されました。このように何かしらのトラブルに巻き込まれるリスクは存在します。
夜遅く帰宅する時
シフトの上がり時間が夜遅い場合は、夜道を一人で帰ることになります。この場合も、やはり日中の仕事と比べると危険度は高くなってしまいます。特に、帰り道に人気のないエリアが存在するのであれば、徒歩での移動は避けたいところです。
若い女性の場合は、できるだけ車やバイクなどを使って移動する、徒歩であっても誰かと通話しながら帰る、可能であれば恋人や家族に迎えに来てもらう、と何かしら対策ができると安心です。
体調不良が危ない?
ここまでとは趣が異なるものの、長期間の夜勤によって体調不良になり身体を壊すことも、コンビニバイトが危険だといわれる理由です。夜勤は昼間の仕事と比べて向き不向きの個人差が大きく、十年続けても何事もない方もいれば、1ヶ月も経たないうちに心も身体も不調になってしまう方もいます。
万が一、自分に夜勤が合わなかった場合、自律神経失調症のような完治までに何年もかかる病気にかかってしまう可能性もあり、確かに危険です。本当に夜勤に向いているのかどうか、できれば1週間など短期間から試せるよう店長に相談しておきたいところです。
コンビニバイトは本当に危ない?よくあるQ&A
上述の通り、コンビニバイトには確かに危険も存在します。とはいえ、世間で言われているほど危険かといえば、必ずしもそうではありません。普通のバイトとそれほど変わりはないレベルです。また細かくコンビニバイトの危険にまつわるQ&Aを見ていきましょう。
夜勤も女性一人で行うの?
よくある誤解が、夜勤も女性一人(ワンオペ)で行うというもの。これは、現代のコンビニではまずありえません。通常、女性が入る場合は二人体制です。例外として、店舗のオーナーが女性の場合は自分一人で入ることもありますが、バイトの女性が一人で夜勤を行う可能性はほぼゼロです。
よって一人で深夜にバイトをする、というようなことは基本的に男性がするものと思っておくといいでしょう。他のバイトなども同じような体制になっているバイトが多く、深夜に女性一人での仕事はどのような業種でも少ないと思われます。
応募前に勤務予定先に見学した方が良い?
残念ながら、応募前に勤務予定のコンビニを見ても、危険かどうかの判断は難しいです。もちろん、その日暴走族が集結していれば良い判断材料になりますが、たまたま集会のない日かもしれません。そしてコンビニ強盗や酔っ払いが多いなど見極めるのはまず無理でしょう。
店員の働いている雰囲気を見るためにお店を訪ねるのはおすすめですが、危険の有無の判断にはそれほど役立ちません。ただ、どのような人間が働いているのかを知ることはできるので、外見で判断することになりますが少しは役立つかもしれません。
田舎のコンビニの方が危ない?
酔っ払いの多い繁華街のコンビニが危険だとよく言われますが、一方で田舎のコンビニも危ない可能性があります。結局はどちらもリスクはあるということですので、危ない時は田舎も繁華街のコンビニもどっちも危ないです。
田舎のコンビニでは人通りが少ないため、トラブルがあってもほかのお客さんが助けてくれる可能性が低く、また帰り道のリスクも上がります。とはいえ、上述の通り、最近のコンビニは警察への通報装置もしっかりとしています。
コンビニバイトの夜勤は魅力がある
コンビニバイト(主に夜勤)には確かに他の時間帯と比べて危険もありますが、しかし夜勤には夜勤ならではの魅力も存在します。あらためてコンビニの夜勤シフトの魅力を振り返ってみましょう。
時給が良い
特に嬉しいのが時給の良さです。22時~5時までの深夜時間帯は時給が25%以上アップします。これは法律で定められておりどこのコンビニでも一緒です。深夜で4時間働けば、昼間の5時間に匹敵するため、短時間で効率良くお金を稼ぎたい方にぴったりです。
比較的楽に仕事ができる
夜勤のコンビニバイトは、通常の時間帯と比べると比較的仕事内容が楽です。お客さんの少ない時間帯であるため、レジ対応に走り回ることもありません。在庫管理や業者からの商品の受け取りなど、接客以外の仕事を中心にある程度自分のペースで行えます。
暇な時間を有効活用できる
仕事内容が比較的楽なため、要領の良い方であれば、必要な仕事をササッと終わらせて残りの時間を有効活用できます。オーナーの厳しさにもよりますが、お客さんがいない時にバックヤードに入ってスマホを触ったり、本を読んだりするくらいであれば、許してもらえることもあります。
ちなみに、夜勤のコンビニバイトをしようと考えているのであれば、おすすめの時間帯は22時~深夜1時ごろまでです。1時までであればちょっとした夜更かしの範囲で済み、昼夜逆転のリスクが低くなります。体質的に深夜バイトが向いていない方でも、身体に異常が起きにくくおすすめです。
結論!コンビニバイトは危ないの?
ここまで色々なコンビニバイトの危険性を見てきました。ではコンビニのバイトは危ないのか?というと危なくはないでしょう。どんなバイトでも危険のリスクはありますので、特別にコンビニだけが危ない、という訳ではないですし、そもそも犯罪なども多く起こってません。
ただ、時間帯でいうと心配なのは夜勤でしょう。この時間帯は犯罪率が上がってしまいますので、もし出来るだけ危ないのを避けたいと思うのであれば、深夜以外の時間帯でコンビニバイトをするといいでしょう。そうするとリスクもある程度下げられると思います。
また一番気にした方がいいのは夜勤をする場合です。犯罪などの危なさではなく、夜勤で体調を崩してしまう恐れがあるというのを理解しないといけません。体調不良は体の危険信号となるので気を付けなくてはいけないでしょう。よって、コンビニバイトで気にするところは体調が主になります。
危険のリスクなどを気にするレベルではありません。高校生でもたくさんの方がコンビニでバイトをしていますし、警察の方の定期的な巡回などもありますので治安的によくないような店舗は少ないと思いますので、気にせずコンビニのバイトにチャレンジしてみるといいでしょう。
しかし、コンビニバイトでも落ちる可能性もありますので、迷っていても実際はコンビニでバイト出来ない場合もあります。
<詳細>
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どうしても不安なら違うバイトを検討しよう
もしどうしても不安があるのなら、コンビニバイト以外の仕事を探しましょう。日勤のオフィスでの事務仕事、イベント設営、倉庫での仕分けに塾講師など、アルバイトはたくさんあります。店舗に立つような接客がないバイトなら、不安もなくなるでしょう。
夜勤にこだわりがあるのなら、コールセンターのスタッフのような対面でお客さんと接しない仕事や倉庫内の作業となるピッキングなどもおすすめです。強盗や酔っ払いに遭う心配もなく、夜道と体調にさえ気をつければ安心して高時給で働けます。
コンビニバイトは危ないって本当?のまとめ
この記事では、コンビニバイトが危ないとする風潮について、危ないといわれる理由と実態をご紹介しました。確かにコンビニバイトには危険もありますが、強盗の件数が年々減っていたり、防犯カメラのような設備も整っていたりと、以前よりも格段に安全になっています。
特に夜勤には仕事の楽さや高時給のようなメリットもありますので、ぜひ一度挑戦してみてください。