高校生になったらアルバイトがしたいなー、と考えている学生さんも多いのではと思います。好きなだけ洋服やコスメを買いたい、友達と遊ぶためにお金が欲しい、好きなアイドルのライブに行く資金にしたい。
さらには高校生となれば、自分で好きなスマホの機種を買いたい!など何かとお金が必要な年齢でもあります。さらには「高校生になったんだから、自分で携帯代を払え」と言われたなど、様々な理由があるでしょう。
高校生は法律上は未成年。未成年は法律で守られており、バイト=労働をするには様々な制約があります。法律を破ると高校生でも罰せられるし周りにも迷惑がかかります。では中学校を卒業し高校生になったら、いつからバイトが出来るのか?
興味がある方も多いでしょう。そこでバイトができる年齢や時間帯について、また重要なポイントでもある「簡単にバイトを始められない」ということについてまで詳しく説明していきます。良く理解してからバイトの面接に臨みましょう。
高校生はいつからバイトが出来る?
高校生でバイトをしている方は多いです。しかしバイトをしたくても、いつからバイトが出来るのか分からないのであれば、求人サイトから応募もしずらいですよね。アルバイトを含む仕事に関する法律は主に「労働基準法」に書かれています。
この労働基準法によれば、労働ができる年齢は「満15歳に達した日以後の最初の3月31日を終了した人」となっています。ややこしい表現になってしまってますが「基本的にバイトできるのは15歳以上だけど、15歳になったばかりでは駄目で16歳になる年度になってから」という感じです。
つまり「中学校を卒業して4/1日以降からバイトが可能ですよ」という意味です。中学校の卒業式は大体ですが3/18日前後に行われるケースが多いですが、そこから約2週間後の4/1日からバイトができる、という意味になります。
さらにもっと簡単に説明しますと、中学生はバイトはできないけど、高校生はバイトが出来る、と思っていただいた方が分かりやすいかもしれません。同じ15歳でも高校生しかバイトは出来ませんので注意しましょう。
実は15歳未満でもバイトが可能
高校生以外の15歳未満の人は働くことが出来ない、ということは理解できたと思いますが、実は例外のパターンが存在します。例えば家庭が貧しいなどの理由で15歳未満の子どもが働いている場合などありますよね。
昭和を舞台にした漫画や映画では特に、子供が新聞配達をしているという描写が出てきたりしますが、これはダメなのでは?と思いますが実はセーフなのです。それは労働基準法で決められていますが、特例の場合があるのです。
非工業的業種でありかつ児童の成長に有害でない、などの条件を満たした場合のみ例外的に、満13歳以上の子どもを雇用できると定められています。新聞配達も危険な業種に含まれないので、特別な事情があれば子どもも従事することができるのですね。
ちなみに更なる例外として、映画や演劇などの子役は13歳未満の子供も雇用できる仕組みとなっていますが、基本的に15歳未満の児童は学業や健やかな成長の妨げにならないよう法律で守られています。
高校生はバイトできる時間帯が決められている
15歳で3月31日を過ぎるとバイトが出来るようになるので、バイトを探すことになったらお仕事の時間帯にも注意してください。実は高校生がバイトをするのは年齢的には大丈夫なのですが、働く時間帯が決められているので好きな時間帯に働くことが出来ません。
午後10時から翌朝5時までは、18歳未満の労働が禁止されている時間帯になっています。ということは、高校生は深夜バイトが事実上不可となっているのです。そして時間外労働や休日労働などまで禁止されています。法定時間外労働、いわゆる残業はできないのです。
但し所定労働時間、1日8時間以内の残業は可能です。例えば普段5時間のバイトだが、忙しく20分だけ残業をした、というケースなら問題ございません。あくまで1日8時間以上働くことが問題ということですので、8時間以内の残業は問題ないのです。
「高校生歓迎」と称して求人サイトや張り紙でアルバイトを募集しているお店や企業は、ほとんど夜10時には仕事を上がらせてくれるので安心して応募して大丈夫です。とはいえ遠くの職場で帰宅が夜遅くなるのは非常に危険ですので、職場から自宅までの所要時間などもよく考えてバイトを選びましょう。
働き始めてから夜10時以降も働かされることに気付いた場合は、あまり良くない職場環境と言えるでしょう。労働基準法に違反しているので、辞めることも考えたほうが良さそうです。勿論学校がある時間に授業に出ずにバイトをしているのもいけません。
高校生は簡単にバイトを始められない!その理由とは?
ここまでは労働基準法など法律に基づいての話をしてきました。働く時間も問題ない、年齢的にもクリアしている、いざバイト始めたい!面接を受けに行こう!となった場合、実はもっともっと気にしなければいけないことがあります。
実際のところ、ココが一番のポイントとなってもおかしくありません。実際、高校生でバイトを諦めた方も多く、以下のような条件に該当する方はバイトそのものが出来ないかもしれませんので、詳しく見ていきましょう。
保護者の承諾が必要
高校生の労働には両親など保護者の承諾が必要になります。バイトに応募する側と、お店側がお給料やシフトその他の条件に合意して雇用契約を結ぶことは「法律行為」にあたります。もしバイト店員とお店側でトラブルになった場合法律に基づいて解決していくことになるのです。
民法でこのような雇用契約など法律行為を未成年が行う場合は、法定代理人の同意を得なければならない、つまり未成年である高校生の場合、法定代理人は両親など保護者になります。よって、バイトをするには親の許可が必要になる、ということになります。
面接に持っていく履歴書にも「未成年の方は保護者に記入してもらってください」などと保護者の氏名、住所、捺印などの記入欄があり、黙って自分で書いたりせず、必ず保護者に書いてもらうようお願いしましょう。
親に黙ってバイトしたいなぁ、と思う人もいるかもしれませんが、万一バイト中にトラブルや事故が起きた場合未成年の本人だけで解決することができないかもしれないし、雇用しているお店側にも迷惑がかかります。
学校の校則でバイト禁止
高校によっては校則でアルバイト禁止と定められている場合もあるので気を付けましょう。学生手帳などに学校生活を送っていくにあたっての規約が細かく書いてあるはずです。
「校則ではバイトNGだけどみんな黙ってやっているし…」が許される緩い校風なら問題ないかもしれませんが、厳しい学校で禁止されているバイトがばれた場合は、反省文やら謹慎やらいろいろな処罰が待っているだろうし、内申点や大学の指定校推薦などに悪影響が出てきます。
ただ、校則でバイト禁止となっていても、法的には問題ないので問題は学校にバレた時でしょう。実際、バイト禁止の高校だがバイトをしている人は意外と多いです。
まとまった休みが取れるか調べる
高校生の本業はバイトではなく勉強です。様々な理由で一生懸命バイトで稼ぎたい気持ちはわかりますが、勉強がおろそかになったりテストで赤点をとって留年してしまったり…というところまでバイトに打ち込んでもいられません。
テスト直前だけでもきちんと勉強の時間を取るために、バイトはお休みをもらえると良いですよね。バイトのシフトの決め方は様々で、毎週特定の日に出勤と決められていたり、来月の出勤希望日を従業員がそれぞれ申請したものを責任者がまとめたりしています。
バイトの面接の際にシフトの決め方や、テストの近い日に休みを取れるかなど質問できると良いですね。このように、高校生になったからすぐにバイトを始める、というのはなかなか困難なケースも考えられます。
意外と親の許可が貰えない場合も多く、またそもそもバイト禁止の高校も多くあるので高校に入学したのですぐにバイトが出来る、というのはなかなか簡単には出来ないかもしれません。また、親からバイトの許可を貰ってバイトをしていた。
しかし「テストの点数が悪いとバイトを辞めろと言われた」など、このような流れになる可能性もあるので、勉強をおろそかにするのはやめましょう。
バイト出来る職種も限られている
未成年である高校生ができない職種のバイトもあります。労働基準法で未成年にとって危険で有害な仕事はできないと定められている上、風俗営業に関する法律でも未成年がそのようなお店で働くことが禁止されています。
危険な仕事というと可燃性のある物質や毒物などを扱う仕事も危険な職種ですが、キャバクラやパチンコなども未成年に有害な仕事に含まれているので、これらのお店はお客さんでもそもそも18歳未満は入店できません。
バイト店員として出入りしているのが学校にバレたら、働いている高校生もお店側も処罰を受けることになります。ちなみに、高校生でも夜10時までなら居酒屋で働くことはできます。キャバクラなど接待を伴うと駄目なのですね。
また、特に高校生がバイトをしても問題ないような職種はたくさんあるのですが、一般的に高校生不可というケースが多いバイトもあります。例えばコールセンターのスタッフなど、高校生不可という求人が多いのが特徴です。
その他でも家庭教師のバイトなども高校生を募集していない場合がほとんどです。このようにバイトが出来る条件であっても、そもそも高校生を募集していない職種も多くあるので頭の片隅に入れておくといいでしょう。
高校生の募集が多いおすすめバイトは?
コンビニ
コンビニはバイトの代表ですね。高校生OKで募集しているお店も多く、登校前や放課後の2~3時間から働けます。わずかな時間があれば働くことができる店舗なども多く、また身近な存在ということでアルバイトを始めてする方も安心できるでしょう。
仕事内容はレジ対応や公共料金の支払いなど様々な業務がありますが、ほとんどのコンビニが全国チェーンのためマニュアルがきちんと作られており、マニュアルどおりにこなしていけば初めてでもすぐ仕事に慣れます。
コンビニのお客さんも店員さんに高度な接客は求めませんよね。また店舗数や募集なども多く、気軽に挑戦できるお仕事だと思います。
スーパー
コンビニ同様、スーパーマーケットも高校生バイトをよく募集しています。放課後に働くとなると夕方からのレジ対応、夜の閉店作業に携わることになると思います。また難しい業務なども少なく、働きやすい環境になっているのが特徴です。
夕方などは混雑する時間帯なのでレジ対応は大変だと思いますが、大型チェーンのスーパーはマニュアルや研修もあるところが多いので、基本を踏まえて働いていけば大丈夫です。混雑時は焦らず慌てずに対処する、ということを心がけましょう。
ファミレス
最近は早朝から営業しているファミレスも多く、登校前・放課後ともに働ける時間帯があります。また土日にがっつりシフトを入れてもらうような働き方もしやすく、稼ぎやすい時給になっているお店も多いのが良いですね。
バイトし始めは簡単な仕事から任されるケースが多く、ホールスタッフだと主にお会計やお食事を運ぶ係、キッチンでは単純な作業などを任されると思います。また店舗によっては夜にまかないを出してもらえる楽しみがあります。
ファミレスのような飲食のバイトは若い方も多く、特に学生のバイトさんが多いので友達の輪を広げられるかもしれませんね。
<ファミレスのバイト詳細>
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ファストフード
ファストフード店でも学生バイトさんを多く見かけます。多くのお店でバイト店員でも利用できる従業員割引があり、格安で商品を買うことができるようです。基本的に単純作業が多いので、初心者の方でもスムーズに仕事ができると思います。
ファミレス同様、早朝や放課後の短時間、または土日にがっつり働けます。ファストフード店は様々な場所にあるので、働きたいエリアなど理想の場所を選択できるケースも多くおすすめです。笑顔で丁寧な接客を心掛けましょう。
工場
今までに書いてきたとおり、未成年が危険物を扱う工場で働くことはできません。しかし商品の検品や箱詰め、パッケージにシールを貼る作業などいわゆる「軽作業」をする工場で働くことはできます。工場のバイトは比較的時給も良い傾向です。
コンビニなどと比べて「1日4時間~」などまとまった時間働ける人を募集している場合が多く、また短期などの募集も多く見られ、夏休みなど長期休みに挑戦してみると良いでしょう。一気に稼ぎたい方へ向いているかもしれません。
また、時給が良いバイトを探す場合は、少しテクニックなどもありますので、以下のページをチェックしてみてください。
<高収入のバイトを探す方法>
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高校生になったけど、いつからバイトを始めるのがいい?
高校に入学していつからバイトを始める方が多いでしょうか?入学してすぐ?高校生活に少し慣れたGWや夏休みから?など人によって色々と考えてしまうかもしれません。では、いつからバイトを始めるのがいいのでしょうか?
これについては明確な正解はありませんが、特別な理由がない限り高校生活に慣れてきてからバイトはゆっくり探す方が多いようです。勉強のしかたも中学とはがらりと変わり、授業時間も長くなったりするかもしれません。
また新学期から始めた部活が予想外にハードかもしれません。4月に入学して新生活に慣れていない状態で更に新しいバイトを始めるのは、体にも心にも大きな負担になります。
高校に入ってしばらくして、勉強や部活などの要領を掴めて新たな生活リズムが整ってからバイトを始めると良いです。
高校生でバイトはいつから働くことが可能?のまとめ
高校生活、青春の日々に胸を膨らませる学生さん達の参考になったでしょうか。中学生から高校生になると行動範囲が一気に広がったり交友関係が広がったり、お金が必要な場面も増えますね。
そこでバイトを始めたいと思う訳ですが、現実はそう簡単にバイトを始められない方も多く、バイトをしたくてもなかなかバイトを始められない方もいるので、簡単にバイトは出来ない、と思っておいた方がいいでしょう。
バイトはお金稼ぎできるのはもちろん、様々な仕事に出会い社会勉強にもなる大事なツールです。バイト従業員として働き社会に一歩出ていくことになるなら、法律も理解して正しく楽しく働きましょう。